うさぎ
「逢坂さん?!スッゴい可愛くなったねー!どうしたの?!」

響ちゃんが興奮しながら私に話しかけてくる。

「え、えぇと…」

コミュニケーション能力があまり無い私は、響ちゃんとの距離感に戸惑ってしまう。

正直、こんな可愛い子と話すのでさえも、気後れしてしまうのだ。

「好きな人のために頑張ったんだよねぇ♪」

後ろからガバッと抱きつかれたかと思ったら、美和だった。

「み、美和!何いってるの⁉」

「逢坂さん…、好きな人いるの?」

響ちゃんが不思議そうに聞いてくる。

「それはひっみつー♪」

「ちょっと、美和……」

美和は上機嫌でそう言うと、私を抱き抱えたまま、席へと進んでいく。

「この反応なら、隆之に振り向いてもらえそうだね」
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