うさぎ
謝るにしても、真於、俺ともう話してくれないだろうなぁ。

ハハッと俺は乾いた笑い声をあげる。

あー、もう人生終わった。

真於に嫌われたとか俺生きてる意味ねぇー。

つうっと涙が頬を伝った。

「何泣いてんだよ、自業自得だろっ……!」

俺は、自分の頬を自分で殴った。

衝撃で、どさりと床に倒れ込む。

頬がじんじんと熱くて痛い。

手も痛いし。

「あー、俺ほんとださい…」

古びた校舎の天井が見える。

あれ、俺、確か落ち着きたくてひとけの無い方に来たんじゃなかったっけ。

俺はゆっくりとその場から立ち上がる。

「帰ろ…」
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