意地悪な先輩
え、え、え、なんで? 私に何かするつもり?
どうしよう、どうしよう。って待って私別に何もしてない。
偶々外見てたらあの人がいただけで何かされる筋合いは一つもない


冷静に考え直していると男子生徒に担任が声をかけた。

「一つ上の学年じゃないか。教室間違えてるぞ」
「職員室どこっすか。今日から転校してきた片桐なんですけど」


そう言った瞬間クラス中の生徒がザワザワ騒ぎ出した。
さっきまで話題になっていた人物が目の前に立っているのだから当然の事だとは思うけど。


「片桐君か、了解ちょっと待って」
「あ。コイツにして貰うんで借りていいっすか」


そう言うと私の所に寄ってきて彼は腕を掴んだ

「え。ちょ、ちょっと」
「なんだ知り合いなのか、ならそうしてやってくれ」


いやいや、先生。私まだ授業中。
何で私が案内すんの?先生の仕事でしょそれ!ってツッコミたかったけど
もう何かこれ以上ややこしくするのも目立ちたくもなかった私は静かに立ち上がり教室を後にした。
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