再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
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『みおちゃんはおおきくなったら、なにになりたいの?』
『わたし?うーん、わかんない。テツは?』
『ぼくはすきなこをまもれるような、つよくてかっこいいおとなになりたいんだ』
『すきなこ?テツはすきなこがいるの?』
『うん、いるよ』
『だれ……』
『美桜、哲平くん。花火大会が始まるわよ』
『はーい!いこう、みおちゃん』
『う、うん』
***
スマホのアラームが鳴り続けている。
寝ぼけたまま手を伸ばし、音の主のスマホを探す。
うっすらと目を開け、画面をタップし音を止めた。
朝か……。
すごく懐かしい夢を見た。
あれは小学生の二年ぐらいの頃かな。
私とテツは、お互いの母親と一緒に花火大会を見に行った。
その時に大きくなったら何になりたいかテツに聞かれたんだ。
でも、私は思い付かなくて分からないと答えた。
テツは好きな子を守れるような強い人になりたいとか言ってたっけ。
あの時、テツには好きな子がいたみたいだけど、結局誰だったのか聞けずじまいで当時はモヤモヤした気がする。
テツと再会しなければこんな夢を見ることはなかったのに……。
まぁ、今となってはどうでもいいことだけど。
ベッドから起き上がり、カーテンを開けてその足で洗面所に向かった。
朝ご飯を食べた後、簡単にメイクをして肩までの髪の毛をひとつにまとめる。
着替えを済ませるとスニーカーを履いて家を出た。