再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
今朝は、ご飯、みそ汁、玉子焼きとオクラと納豆の梅肉和え、鯖の塩焼き、漬け物だ。
テーブルの上に並べ終え、テツが椅子に座る。
「今朝も美味そうだな。いただきます」
手を合わせ、食べ始める。
頭が痛いとか言ってないし、見たところ二日酔いにはなってないみたいだ。
「そういえば聞くのを忘れてたんだけど、昨日はどうやって帰ったんだ?」
「バス。近所のバス停から会社の近くのバス停に止まる路線のバスがあったの。だから今日からバスで行くね」
「何で?一緒に車で行けばいいだろ。同じ場所に行くんだし」
オクラを食べながら不満げに言う。
「それはそうだけど……」
「何か不都合でもあるのか?」
「不都合というか、他の社員の人の手前、一緒に出勤していて変な目で見られたら困るでしょ」
「俺は全く困らない。それに……逆に牽制になって俺には好都合だ」
「それに、何?」
「別に何でもない」
゛それに〝の後は声が小さくてよく聞こえなくて聞き返したけど、何でもないとあっさりとかわされた。
でも、困らないという言葉ははっきり聞こえた。
「百歩譲って朝はそれでいいとしても、帰る時間とか違うから必然的にバスで帰ることになると思う」
「分かった。帰りはバスでもいいけど朝は一緒に行くことは決定事項だから」
「そんな……」
「反論は受け付けない」
また強引に押しきられた。