再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
「その幼なじみのあなたがどうしてあんな時間に哲平の部屋にいるの?」
それこそ元カノのあなたには関係ない話でしょ!という言葉が喉まで出かかる。
「それも堂島さんに関係あります?」
「関係あるから聞いてるの」
イライラした様子で私を睨み付ける。
何でこんな面倒なことに巻き込まれないといけないんだろう。
「幼なじみっていうことは、付き合っている訳じゃないのよね」
改めて聞かれ、ハッとする。
テツから好きだと言われたけど、付き合っている訳ではない。
キスとかそれ以上のこともしているけど……。
でも、堂島さんの存在が気になるほどに私のテツへの気持ちは傾いている。
「あなたは哲平のこと好きなの?」
「えっ、」
いきなりそんなことを聞かれて答えられる訳がない。
しかも初対面の人に。
「私は哲平のことが好きよ。高校の時は仕方なく別れることになったけど、お互いに嫌いで別れた訳じゃないし。就職して哲平に会えたのは運命だと思うの」
堂々と宣言され、唖然とする。
それを私に言う必要があるんだろうか。
「夏木さん、ただの幼なじみなら邪魔をしないでくれる?」
「邪魔?」
不躾な言葉に思わず眉間にシワが寄る。
「そう。どういう経緯であなたが哲平の部屋に転がり込んだのか知らないけど、さっさと出ていったら?私は哲平とやり直したいと思ってるのに、あなたがいたら邪魔なのよ」