再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
「遅くなってもいいから。それに、その格好は目の毒なんだよ」
テツは気まずそうに視線を逸らす。
どういう事だと思い、自分の身体を見てヒッ!と変な声が出た。
濡れて肌に張り付いていたブラウスが透けていて、ピンクのブラジャーが見えていた。
「ちょっと、見ないでよ!」
思わずその場にしゃがみ込んだ。
会社ではブラウスの上にカーディガンを羽織っていたので下着の色は見えることはないはずだ。
家に戻ってからカーディガンを脱いで料理をしたり風呂掃除をしていた。
「あのなぁ、これは不可抗力だろ。そういうことで、先に風呂に入れよ」
そう言ってテツは洗面所を出て行った。
私は濡れている服を脱ぎ、湯船に湯を張る。
その間に髪の毛や身体を洗った。
お風呂から出てタオルで身体を拭いていて気付く。
下着とか着るものが一切、ここにはない。
いつもお風呂に入る時は、部屋から着替えを一式持ってきいる。
仕方なくバスタオルを身体に巻いて洗面所を出る。
テツに見つかりませんようにという思いでコソコソと廊下を歩き、部屋までたどり着いた。
下着をつけ、いつもの部屋着に着替えてリビングに行くとテツの姿はなかった。
気を利かしてくれていたのか、テツは自分の部屋にいるみたいだった。
それより早くご飯の準備をしないといけないと思い、グラタン皿をオーブンの中へ入れた。