再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
「何、それと関係があるのか?」
「美桜って覚えてる?」
「美桜?あぁ、小学校の時にお前が好きだった子だろ。卒業式に暴言をはいて嫌われたんだよな。その子がどうしたんだ?」
ニヤニヤと嫌な笑みを浮かべる。
全く、そんな余計なことまでよく覚えているな。
「この前、美桜に再会したんだ」
「マジで?それでどうしたんだ?向こうはお前のことを覚えていたのか?暴言の件、許してもらえたのか?」
矢継ぎ早に質問してくる。
俺が美桜のことを引きずっていたことを貴臣は知っている。
このバーで酔って弱音を吐いたこともあり、朔斗さんも心配してくれていた。
だから、この二人には報告しないといけないと思って今日、約束をしたんだ。
「最初会った時、美桜は全く気がつかなかった。俺が名乗ったらあからさまに嫌な顔して逃げられた」
「あはは、逃げられたのか?夏木さん最高だな。それでどうなったんだ?」
ゲラゲラと大爆笑する貴臣に軽くイラッとする。
こいつ、心配してくれているのか楽しんでいるのか分からない。
「美桜の職場に会いに行って、ここに連れてきた」
「はぁ?職場までってストーカーかよ」
呆れたように言う貴臣を睨む。
「うるさい。そんなのと一緒にするな!会った時に美桜の職場が分かったんだよ」
ストーカーという言葉には敏感に反応してしまう。
総菜屋で働いているのを知って、ネットで場所を確認して会いに行っただけだ。