再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~

まさか、美桜が起きていて玄関まで出迎えてくれるとは思っていなかった。
どうしてもっと強く帰れと堂島に言わなかったんだろうと後悔した。
案の定、堂島は美桜のことを聞いてきたけど、お前には関係ないと突っぱねた。

竹之内さんの送別会があった日、美桜と一緒にタクシーに乗っている時に堂島から電話があった。
その日、仕事でやり取りをしていたこともあり電話に出ると美桜のことを聞いてきた。
正直、またかよとウンザリした。
改めて堂島には関係ないし、美桜のことは彼女だと伝えた。
それから何も言ってこなかったので油断していた。

二日前、仕事で堂島の会社に行くことがあった。
仕事の話が終わり、堂島が『あの人はただの幼なじみなんでしょ』と声をかけてきた。
俺は美桜のことを幼なじみだとは言ってない。
どうして知っているのかと聞けば、二週間ぐらい前に偶然スーパーで会ったと言った。

二度と関わって欲しくなかったのに、美桜と堂島が会っていたなんて想像もしていなかった。
美桜から堂島に会ったという話は聞いていない。
堂島のことだから余計なことを言っているに違いない。
嫌な思いをさせてしまった。
美桜を傷付けるヤツは女だって容赦しない。

仕事以外でお前と話すことは一切ないとハッキリ言った。
これ以上つきまとったりしつこく言い寄ってくるなら堂島の上司に相談すると伝えると顔色を変えた。
この最終手段だけは使いたくなかったけど、背に腹は変えられなかった。
これで懲りてくれればいいけど。
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