再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
そういえば酔って帰ってきた日、意識はしっかりしていた。
だから、美桜にキスをしてしまったことは覚えている。
美桜が俺を寝室まで運んでくれたけど俺の足がもつれ、一緒にベッドに倒れ込んだ。
条件反射で美桜の身体を抱きしめていた。
そして、甘い匂いに誘われるようにキスをした。
舌を絡ませ濃厚なキスをしたら、美桜も応えるように涙目になりながら必死にしがみついてくる。
可愛くて止まれなかった。
でも、このまま手を出すわけにはいかないと思い、どうにかとどまった。
酔った勢いでとか絶対にしてはいけない。
最初が最初だから、次に美桜を抱く時は気持ちが通じあってからだ。
美桜のことは本当に大切にしたいんだ。
だから、俺は寝たふりをして誤魔化そうとした。
目を閉じていたら本気で寝てしまい、気が付いたら朝になっていた。
しかも、肌蹴たワイシャツにスラックスのベルトは外されただけの中途半端な変な格好で寝ていた。
これは美桜が脱がそうとしてくれた……のか?
思い返すといろいろと恥ずかしくて頭を抱えた。
こうなったら、俺は昨日のことは覚えていないことにした。
美桜が昨日のことを聞き出そうと質問してきたけど、記憶が曖昧だとかわすしかなかった。
その時の美桜は納得していないような複雑な表情をしていた。
そんなこともあり、俺は仕事関係以外では酒を飲んで家に帰るのは当分控えようと思った。
これが、今日飲まない理由だ。