再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
「恵利さん、このことは内緒にしといてもらえますか?」
恵利さんにはバレてしまったけど、他の社員の人には内緒にしてもらえれば大丈夫だ。
「もちろんよ!と言いたいところだけど、みんな二人は付き合ってると思ってるわよ」
「えっ……」
みんな付き合っていると思ってる?
言われた言葉を理解するのに少しの時間を要した。
「鳴海くんの態度を見たら一目瞭然だから内緒も何も、その必要はないと思うんだけどね。だから美桜ちゃんは今さら変に意識せずにいつも通りでいた方がいいよ」
衝撃の言葉に思わず絶句した。
私の必死の対応も無駄だってこと?
頭を抱えたくなかった。
これも全てテツが馴れ馴れしく私に絡んでくるからだ!
もしかして、私は彼氏のコネでこの会社に就職したと思われてるんだろうか。
それだったらすごく嫌なんだけど。
私は意を決して口を開く。
「あの、恵利さんにこんなことを聞くのはおかしいと思うんですけど。私、みなさんに嫌われてませんか?」
「へ?」
恵利さんはキョトンとした後、大笑いした。
「何言ってるの?そんなことある訳ないでしょ」
「でも……」
恵利さんがキッパリ否定してくれたけど、言葉に詰まり俯いた。