再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
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「美桜ちゃん、悪いんだけど会議室の片付けお願いしてもいい?」
「はい、分かりました」
副社長に頼まれ、返事をする。
会議室から打ち合わせを終えた人達がゾロゾロと出てくる。
みんなが出るのを待ってから片付けをしよう。
「あ、それともうひとつお願いがあって」
「なんでしょうか?」
「来週の金曜に弁当が必要なんだけど、美桜ちゃんが前に働いていた弁当屋で注文してもらってもいい?あそこの弁当は美味しくて好評だから」
「もちろんです!」
おじさんの味を褒められ嬉しくなる。
「メニューって分かる?」
「はい。ネットでも見れるので」
私はスマホを取り出し、ブックマークしていたホームページを開く。
お弁当のメニューのところをタップしていたら副社長がスマホを覗き込む。
「へぇ、たくさん種類があるね。前は緑ちゃんにお任せだったから」
耳元で副社長が喋り、その近さにドギマギしてしまう。
「あの、よければ……」
手に持っていたスマホを副社長に渡そうとしたら、バシッと何か叩く音が聞こえた。
「イテッ」
副社長が頭を擦りながら離れた。
「哲平、何するんだよ」
「なにって、お前が近すぎたから」
「だからって叩くことないだろ、叩くことは!」
シレッと答えるテツに副社長は恨みがましい視線を向ける。
「美桜、今日の晩飯は食べて帰るか?」
テツは副社長がそばにいるにも関わらず、私に話しかけてきてギョッとした。