再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
「大丈夫だ。ちょうどパート募集の案内を出していただろ。先日、面接をして来週から来てくれることになっているんだ。だから、店はどうにでもなる。だけど、美桜ちゃんに何かあった方が俺たちには痛手だよ」
おじさんも話に加わり、私の身を案じてくれる。
「そうよ。そのサラリーマンが悪質なストーカーかも知れないのに、何も手を打たないのは心配でたまらないわ。それにお姉ちゃんにも顔向けできなくなるしね」
おばさんは私の手を優しく握る。
二人の意見を聞き、その通りにした方がいいのかなという気持ちに傾いてくる。
「じゃあ、今週の配達だけでも行きます」
「それはやめておいた方がいい。また店で待ち伏せしていたらどうするんだ?話を聞く限りじゃ、配達帰りに何度も会っているんだろ」
おじさんに言われ、私は押し黙る。
確かにここ数日、配達から戻ってきた時に遭遇している。
「店のことは心配しなくてもいいからね。お金だって今まで通り、給料日に支払いをするから」
「そういう訳にはいきません。働いてもいないのにお金だけもらうことは出来ません」
私は首を振り、キッパリと言い放った。
こっちの都合で休むことになるのに、そこまでしてもらうのはあり得ない。
だったら他の働き口を探せばいい。
「それだったら、働けるところを見つけます」
「はぁ、美桜ちゃんは本当に真面目なんだから」
頑なな態度の私におばさんは苦笑した。