再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
近所の二十四時間営業のスーパーに寄り、ビールやカクテル、おつまみを買って俺が住んでいるマンションへ帰る。
美桜はリビングのソファに座ってローテーブルに買った物を袋から出して並べ始めている。
そして、どれを飲もうかなんて呑気なことを言っている。
こいつ、危機感というものがないのか?
無防備だし、男の部屋でリラックスし過ぎだろ。
モヤモヤして、つい聞いてしまった。
「男の部屋に行くことはよくあるのか?」
「えっ?テツの部屋が初めてだよ」
マジか。
さっきのモヤモヤは一気に吹き飛んだ。
我ながら単純だなと苦笑しながら、着替えるために寝室に向かう。
スーツから部屋着に着替えてリビングに行くと、美桜は酎ハイの缶を開けて飲んでいた。
バーでも何杯か飲んでたし、これはちょっと飲み過ぎだよな。
そろそろ止めないといけないと思い、美桜の隣に座ると俺の肩にもたれ掛かってきた。
「テツ、私、傷ついたんだからね~」
「それについてはホントにごめん」
思い出したように昔のことを言ってくる。
そのことについては謝ることしか出来ない。
というか、左肩に美桜の体温を感じ、今にも抱きしめたい衝動に駆られる。
「謝ってくれたから許してあげるけど、好きな人からあんなこと言われてすっごい泣いたんだからね~」
ん?
ちょっと待て。
今、美桜はなんて言った?
年甲斐もなく動揺している自分がいる。