再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~

テツの然り気無いスキンシップにいつもドキドキさせられてる以外は問題なく生活出来ている。

歯ブラシを取り、歯みがき粉をつけて歯を磨いていると、テツが洗面所にやってきた。
テツも歯磨きをし始めると、必然的に二人並んで歯を磨くことになる。
鏡越しにテツと目が合い、妙に気恥ずかしくなり俯いて歯を磨く。
普通にしていればいいのに、テツのことを意識してますと言わんばかりの態度をとってしまう。

でも、これはテツも悪いんだ。
私に触れてきたかと思うと、次の日には何事もなかったように振る舞う。
この繰り返しで、嫌でもテツのことを意識するようになってしまう。
まんまとテツの作戦にハマっている気がしてならない。

さっさと歯磨きを終わらせて、コップに水を入れてうがいをする。
いつものくせで、うがいをしたあとに鏡を見たら再びテツと目が合う。
もう、そんなに見ないでよ。

「じゃあ、おやすみ」

そそくさとその場を立ち去ろうとしたら、腕を掴まれた。

「もう寝るのか?」

「う、うん」

「そうか。おやすみ」

テツは微笑みながら言うと、歯磨きを再開させた。
私はその顔にドキッとしながら洗面所を出て部屋に向かった。

布団を敷き、寝る準備をする。
テツがベッドも必要だろと言って買おうとしたけど、それはやめてもらった。
布団があれば寝れるので十分だ。

寝るのはいつもより早いけど、目覚ましをセットして布団の中にもぐりこんだ。
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