再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~

「そんなことよく覚えてるね」

「まぁね。それだけ、あの鳴海の暴言が印象的だったから。あ、もう好きだって告白されたの?」

さつきにニヤニヤしながら言われ、私は顔が真っ赤になる。

「マジ?それで?美桜はどう返事したの?」

「まだ返事はしてない。だって十数年ぶりに再会したばかりだよ。昔はテツのことが好きだったけど、今は分からないよ」

「何それ。じゃあ、美桜は好きでもない男と一緒に住むの?」

呆れたように言う。
それを言われると何も返す言葉がない。

「鳴海のこと、嫌いではないんでしょ?」

「うん」

そこは即答できる。

「だよね、嫌いな人となんて一緒に住める訳がないもんね」

あれ?
どこかで似たような会話をしたような気がするんだけど……。

「鳴海はさ、本気で美桜のことが好きなんだね」

「えっ?」

考え事をしていたせいで、反応が遅れる。

「ストーカーから美桜のことを守りたいから一緒に住むことを提案したってことでしょ。ストーカーとやり合う覚悟がないとそんなこと言えないと思うんだよね」

「やり合うってそんな……」

「バカね。よくニュースでやってるでしょ。万が一ってことがあるんだから。そういえば、最近は見かけてないんでしょ?」

「うん。私は見かけてないよ。アパートにも職場にも立ち寄ってないし、その周辺にも行ってないから大丈夫だと思う」

駅にも行ってないし、アパートから職場までの通勤圏内には足を踏み入れていない。
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