再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~

「それならいいけど」

「まぁ、もしかしたら勘違いかも知れないし、ストーカーだったとしても一定期間離れていたら諦めてくれるよね」

そういう願いを込めて言葉にした。
気休めでもいいからさつきに同意してもらいたかった。

「うーん、そうだといいけど。まぁ、用心するに越したことはないわね。ん!このピザ美味しい。ハチミツをたらすのもアリね。美桜も食べてみなよ」

さつきはピザを頬張りながら言う。
私もストーカーのことは頭の片隅に追いやってピザを食べた。

「さつきはどうなの?江藤さんとケンカとかしないの?」

仲がいいのは知っているけど、ケンカしたりするのか気になった。

「うち?特に変わりはないわよ。私がギャーギャー喚いているだけで、向こうはハイハイって窘められる感じだからケンカにもならないよ」

「そういえば、五歳年上だっけ?」

「違うよ、八歳。やっぱり考え方も大人で理論的なんだよね。感情的に言われるのが嫌だから私には孝則くんが合ってるんだと思う」

「それは惚気ですかー?」

「そう、いいでしょ。美桜も早く鳴海のことを好きになって存分に惚気てくれてもいいんだよ」

ふふ、と勝ち誇ったように笑う。
テツを好きになる……か。

それよりテツにはずっと甘えっぱなし。
いつまでも無職でいる訳にもいかないので、スーパーなどに置いている求人雑誌を持ち帰ったりしている。
そろそろ新しい仕事を見つけないといけないと思い始めていた。
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