再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
フローリングに布団を敷き、寝転がった。
だけどすぐに寝れる訳はなく、しばらくスマホを弄り、ネットニュースなど見る。
それも飽きて枕元にスマホを置いて寝るモードに入った。
静かな空間で耳だけが敏感に音を捉える。
この部屋に一人というのが落ち着かなくて何度も寝返りを打つ。
テツ、いつ帰ってくるんだろう。
一緒に住むようになって、残業で遅くなることはあったけど、接待は初めてだ。
残業なら何時頃帰るとか報告があったけど、接待は相手がいるのでそういう訳にはいかない。
起きていたら、どうしてもテツのことばかり考えてしまう。
もー、なんでよ!
頭を空にして無理やり寝ようと目を閉じた。
どのくらい時間が経ったのだろう。
ようやくウトウトし始めた時、玄関の方でなにか音が聞こえたような気がした。
ハッとして布団から起き上がった。
テツが帰ってきたのかもと思い、玄関へ向かった。
ガチャ、という音と共に玄関のドアが開くと足元のおぼつかないテツの姿があった。
だけど、テツは一人ではなかった。
その隣には見慣れない女性が寄り添うように立っていた。
どういうこと?
「ちょっと、哲平大丈夫?」
「大丈夫だ。別にお前がついてくることないだろ」
「なに言ってるのよ。うちの部長が飲ませ過ぎたんだから部下の私が責任を持って哲平を送り届けるのは当然でしょ」
そう言ってテツを支えるようにその女性は玄関に入ってきた。