再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
二人の重みでセミダブルのベッドが軋む。
倒れたのがベッドでよかった。
フローリングだったら絶対に痛い。
じゃなくて!
どうして私はテツに抱きしめられているの?
「ちょっと、離して」
テツの腕の中から抜け出そうとしてもがくと、さらに強く抱きしめてきた。
お酒臭いしワイシャツからタバコの臭いと共に香水の甘い香りも混じっていた。
テツはタバコは吸わないので、接待の時に臭いがついたんだろう。
香水はきっとあの人の……。
「美桜……」
考え事をしていたら、不意に名前を呼ばれて額に唇を押し当てられた。
な、何してるのよ。
この酔っぱらいめ!
文句を言おうと顔をあげると間近にテツの顔があり、次の瞬間、唇が重なった。
「んっ、……んんっ、」
突然、キスされてパニックを起こす。
離れようとしても、テツにがっちり固定されて身動きがとれない。
唇を甘く噛まれ、歯列の間から舌が口内に入り込んできた。
驚いて逃げようとした舌を絡めとられ、水音を立てながら吸い上げられた。
「んぅ、……ふっ、」
上顎を舐められ、軽く噛まれた舌先が甘く疼く。
舌の絡まる音や自分の甘ったるい息づかいが嫌でも耳に届く。
深くなる口づけは、苦しさと紙一重の快感を生み思考がぼんやりとしてくる。
「美桜、可愛い……」
そう言いながらチュッと音を立ててまぶたや頬、額にキスを落としてくる。
再び唇を塞がれ、何度も繰り返される甘ったるいキスに頭の芯が溶けてしまいそうだ。