君はアノコと私はアイツと
「いってきまーす!」

「いってらっしゃい。斐、今日も夢桜をよろしくね。怪我でもさせたら明日はないよ?」

お兄ちゃん。怖い。

「任せてください!それでは行って参ります!」

ハハッ。おい斐よ。ビシッと効果音がつくくらいの」敬礼しなくていいんだよ・・・。

「ほら、もう行くよー!」

私が急かすと、斐は笑顔で「お邪魔しました」と言って家を出た。

斐は容姿がいいため、私は隣を歩きにくい。

だから半歩後ろを歩く。

道ゆく女の子たちが斐のことを見ている。



当たり前の光景。








その光景がいつか崩れると私は思ってもみなかった。








非日常が当たり前になってきて、私は”幼馴染み”という関係に甘えていたことを知る。
< 4 / 19 >

この作品をシェア

pagetop