あたしと君とでひとつになる
「ひまりさんは、本当に可愛らしい女の子ですよね?」
「ありがとう、ございます。でも、本当に実際は普通の女子高生なんですよ?」
「いやー、きっとクラスでも人気者でしょう?なんてったって、人気美少女漫画家の七星(ななせ)ひまりがクラスにいるんですもの!」
テレビに映る自分をどこか他人を見ているように傍観している。
「なにが、人気美少女漫画家よ.......」
テーブルの上にある、自分の漫画が連載されている雑誌。
小さな頃から絵を描くことが大好きで、お話を考えるのが好きだった。
中学三年生のときに、新人コンクールで金賞を受賞してデビューを果たして、現在は高校三年生。
出版社が売りにしたのは、あたしの顔。
昔から「可愛い」ともてはやされて、自分の顔が人より優れている自覚はあった。
でも、あたしがなりたかったのはこんな漫画家じゃない。
純粋に絵を楽しみたかった。
自分の絵で、漫画をかきたかった。
こんなふうにテレビに出るなんて、求めてなかった。
「金賞なんて、取らなきゃよかったな」
普通に絵を描いて楽しんでた頃のほうがまだ楽しかった。
「ありがとう、ございます。でも、本当に実際は普通の女子高生なんですよ?」
「いやー、きっとクラスでも人気者でしょう?なんてったって、人気美少女漫画家の七星(ななせ)ひまりがクラスにいるんですもの!」
テレビに映る自分をどこか他人を見ているように傍観している。
「なにが、人気美少女漫画家よ.......」
テーブルの上にある、自分の漫画が連載されている雑誌。
小さな頃から絵を描くことが大好きで、お話を考えるのが好きだった。
中学三年生のときに、新人コンクールで金賞を受賞してデビューを果たして、現在は高校三年生。
出版社が売りにしたのは、あたしの顔。
昔から「可愛い」ともてはやされて、自分の顔が人より優れている自覚はあった。
でも、あたしがなりたかったのはこんな漫画家じゃない。
純粋に絵を楽しみたかった。
自分の絵で、漫画をかきたかった。
こんなふうにテレビに出るなんて、求めてなかった。
「金賞なんて、取らなきゃよかったな」
普通に絵を描いて楽しんでた頃のほうがまだ楽しかった。
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