責任のない恋
スア 「お父さん。どお...」
父 「よく似合ってるよ。」
ガチャ
母 「あら、わざわざ出迎えなんていいわ」
玄関前に立つ父と私に向かって母は、笑いもせずリビングに入った。
スア 「お母さん、ドレス...ありがとう...。どうかな...?」
母「今年は黄色なのね、まあまあよ。」
スア 「え、お母さんが選んでくれたんじゃ...」
母「え、ああそうよ。早く食べなさい。」
食卓に不穏な空気が流れる
ステーキを食べ終わると
母「あなた、食事が終わったあと話があるの、少し外に出ましょうね。」
父「分かった。」
スア 「ごちそうさま...。」
部屋に戻るとウタから電話があった。
ウタ 「スア今日、絶対来いよ」
残されたメッセージを聞いて約束を思い出した。
スア 「あそうだ。ウタのところ行くんだった...」
メイドにもう上がるように伝えると直ぐに着替えた。
今日は母がいて玄関から出れない。
横の小窓を見る。
よし、ここから出よう。
スニーカーをこっそり取りに行き、外に出た。