責任のない恋

今井慶太郎



父が政治家で自分も政治家になるんだと昔から思っていた。


彼女を紹介された時、少し切れ長の目が私の心を掴んだのを今でも覚えてる。


初めてデートをした所を彼女は覚えているんたろうか。


恋愛<仕事の彼女は見合いの時私にこう言った。


「慶太郎さん、私は料理もしません。家事もしません。政治家の妻として協力できません。自分のことは自分でします。私も医師の一家に生まれた1人です。現場に立っていたい、海外から呼ばれていますが行くと思います。それでもいいですか?」


きっと彼女は結婚したという事実が欲しいだけだったのだろう。お兄さんもいて奥さんは息子を授かっていたから家系が途切れることも無い。


慶太郎「僕は大丈夫です。弘美さんは大丈夫ですか。」



弘美「はい。」


その日に婚姻届を出した。


そしてそれからすぐにスアを授かった。


今までも冷たかったがスアには特に優しい一面を見せたことはないだろう。


弘美さんが1番の笑顔を見せてくれたのはスアが1歳になり父親が政治家を引退した時。


これからはスアをよろしくお願いしますと言ってすぐに海外に飛んだ。


母親としては愛のない0点の人間かもしれない。


でもまだ私は弘美さんが好きだ。


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