願わくば、君があの子と結ばれませんように
2人で告白の言葉とかを永遠考え、親が帰ってきたタイミングでお開きとなった。


「ありがとな、俺、頑張ってみるわ」


「うん、がんばれ!絶対大丈夫だから!幸斗ならいける!」


「おう、さんきゅ。おやすみ」


「おやすみ」


幸斗が部屋を出て、自分の部屋に入るまでを見届けてから、私は泣いた。


どんなに止めようとしても止まらない涙。


こんなに悲しかったことはない。


こんなに苦しかったことはない。


幸斗は明日告白するという。


だから私はその日の夜、ベッドに入って神様にお願いした。


最初で最後でもいいと思った。


人生で1番の願いといっても過言ではなかった。


これから私は、きっと神様に嫌われることを言う。


この願いは、この先私の人生に運が向かないことも示していた。


だけどそれでもいいと思えるくらいに、今、願いたかった。

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