願わくば、君があの子と結ばれませんように
「あ...ごめん...どうかした?」
「あ、おう。あの、さ。また相談なんだけど...」
ズキッ
この言葉がでてくると、未だに心が痛くなる。
胸が苦しくなる。
そりゃそうだよね。
これからなにを話されるのかは私が1番よくわかっている。
「あのさ、俺、「あ、麻稀と中町君じゃん!おはよー!」
幸斗の言葉に被せて言ったのは、同じクラスの私の友達、瑠夏(るか)だ。
「あ、瑠夏おはよ!」
私は幸斗から逃げるように瑠夏の所へと、走っていった。
その時幸斗が少し気まずそうな顔をしたのは私には知る由もない。