願わくば、君があの子と結ばれませんように
だけど実際、幸斗があの子のことで嬉しそうにしているのを見ると、私の選択は正しかったのだろうかと、疑ってしまう。
やっぱり、あの日からだ。
幸斗が私に打ち明けてくれたあの日から。
私の世界は180度変わってしまった。
だから私も好きな気持ちをやめようと思った。
あのまま幸斗があの子といてくれたら。
あの子と幸せに過ごしていてくれれば。
私のことなんて忘れるくらいに、あの子と一緒にいてくれたら。
幸斗が私から離れてくれれば、私も諦めがつくと思ったから。
けど、そうじゃなかった。
幸斗は、私に何度も相談に来て、いつもニコニコしながら必ず最後に、満面の笑みで言うんだ。
『ありがとな、やっぱこんなこと相談できんのお前しかいねーわ』
こんなことを好きな人に言われたら、諦められないじゃん。
それに、登校する時一緒に行かなかった日は未だ0回だ。毎日幸斗と一緒に行っている。