願わくば、君があの子と結ばれませんように


幸斗の中で、私が隣にいるのは当たり前。


例え自分に好きな人が出来ようとも、それは変わらない。


それが私にとってどんなに苦しいことであり、嬉しいことか、幸斗は考えもしないだろう。


毎日私は苦しい想いに見舞われて、そして幸せな想いにかられる。


はあ、とため息をつき、学校へ向かった私たち。


案の定クラスは3人みんな同じなのだ。


いいんだか悪いんだか。


そして運悪く、例の“あの子”も同じクラス。


つらいったらありゃしない。


つい幸斗を目線で追ってしまう私。


そんな幸斗の目線の先にはまたあの子。


それを見るたび目をそらす。


ただこれを毎日繰り返しているだけ。
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