惑星のダンス
そして音楽スタジオである。

「……え?」

天はぽかんとする。

“天空を泳ぐ”を合わせてみたところだった。

天はなにも変えていない。愛が変わった。

歯車が欠けていたのは愛だったらしい。

カチリ、と全てが合った。互いの呼吸。目を見交わすタイミング。

声に乗せる想い。

「……合った」

「……合ったな。合ったけど!」

暑いからとウイッグを取った愛が、小首を傾げる。

「けど、なに?」

「……いやなにもないですけど!」

「これでレコーディングいけるかな」

「もうちょっと完成度高めてから……」

ってそうではなく!

と言いたかったが言えなかった。
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