惑星のダンス
今回は前回ほど緊張していない。呼ばれる用事に察しがついていたからだ。

「連日徹夜をするのは私からしてみれば十分無理なんだけどね……まあ、おかげさまで、配信できるわけだが」

話題に上がっているのは作曲家、サミダレだ。曲が完成したのがやたら早かったので、無理をしたらしいことは天にも察しがついた。

「そういうわけだから、仕事のときに曲の宣伝をすること。あと、君たち二人セットの仕事が続々入ると思われるから、心の準備はしておくように」

「はい」

「そして、すでに一つ仕事を取った」

「えっ」

心の準備がどうこうと言ったのはなんだったのか。ゼロだ、不用意だ。天は小さく動揺した。

ちらりと横目で愛を見ると、ああもう予想はしていたがどうしてそう普通の顔なんだ。

天の内心を置き去りに社長は告げる。
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