惑星のダンス
「てことは?」

「デビューからずっと一緒なのに、美姫との舞台より今日の方がよかったと思ってしまった。私のアイドル人生の中で、今日が……最高だった」

言い終えるのと、天が愛に口づけたのが同時だった。

一度食むように口づけて、二度目、柔らかく触れ合うキスを落とす。

愛は拒まなかった。

唇を離して、至近距離で愛の切れ長の瞳を覗き込み、

「……やっべ」

天は青ざめた。

両者はアイドルである。恋愛ご法度。若ければなおさら、絶対に。

「ごめんなさい。忘れてください。なかったことにしましょう」

「無理」

愛はいつの間にか、天の首に手を回していた。後頭部を引き寄せる。
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