惑星のダンス
「照れた」

「おっ……まえなあ! ずっりぃんだよいつもいつも!」

赤くなった頬を見られまいと顔を背けた。照れ隠しに、あまり考えず言葉を放る。

「無表情で考え読めねえし、歌声も衣装の着こなしも上手くて尊敬しかないし、ときたま笑うとくっそ可愛いしっ……!」

「へえ」

「俺ばっかり慌ててみっともなくて、……俺ばっかり……おまえを、好きだ」

「天」

呼ばれてしばらく躊躇う。今自分はどんな顔をしている?

深呼吸をしてから振り向いた。

しかし鼓動はすぐに高まる。頬に血がのぼる。

愛は笑っていた。今まで見た中で一番可愛かった。うっすらと頬が染まっている。照れている、顔。

この顔を見られるのは俺だけか。
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