惑星のダンス
「おまえは怪我ないよな?」

「あるわけない。天、怪我は」

「平気ー。海と彗に助けられたってこと、なんだよな」

「彗兄、天を飛び越えてライトを蹴り飛ばしてた」

「うえ!? すげ……」

天は視線を落として、ふと気づく。愛の手が震えていた。

よく顔を見れば血の気が引いている。

「……ごめん。心配した?」

楽屋に戻る道を辿りながら、天はほんの少しだけ、愛の手に触れる。

「まあ」

「怖かった?」

「さあ」

怖かったんだろう。天が傷つくかと思えば。
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