惑星のダンス
海が真顔で頷いた。

「これは俺の所感だけど、ユノは誰かに命令されてあの行動を取ったんじゃないかな」

「なんでそう思うんだ？」

「彼女からは意思ってものが感じ取れないよ」

そのとき、着信音が鳴り響いた。

「俺だ」と言いながら海がスマートフォンを手に取る。画面を見て、即座に通話状態にした。

「はい」

わずかに漏れ聞こえるのは女の声だ。早口で言う内容に、海は目を見張る。

「え……、祐実ちゃん、なんで。天は無事だよ、ライトは粉々だけど」

「……祐実が噛んでたのか」

ぼそりと呟いたのは愛だ。「どういうことだ？」と小声で訊ねる。

「海兄たちが嫌がらせの件を祐実に相談したんだ、きっと。だから今日ここに」

「なんで足立に相談するんだ？」

「祐実だから」

答えになっていないと思うが。
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