惑星のダンス
「事実だよ。正真正銘、我らが実父。天野達郎その人が、芸能事務所“AMETSUTHI”の社長」

「…………」

天は絶句する。その間も、海は平然と喋っている。

「やっぱりそういうのって、色々面倒でしょ? 贔屓とかコネとか、詮索されるのもやっかまれるのも勘弁だし。だから最初から秘密にしてただけ」

天も黙っててくれる? と言われれば頷くしかない。そもそも天の中で受け入れられていない。

「ふー……。祐実ちゃんは、襲ってきた男から照明を落とす計画を聞いたんだって。だから多分、これでもう大丈夫。あとは警察に任せよう」

「……ああ」

深く息を吐くと、すべてが終わったのだという気になる。

ふと視線を感じて横を向くと、安堵したような顔で、愛が頬杖をついていた。
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