惑星のダンス
すっと視線を外された。

「? ……まさか、動物が苦手とか?」

「いや、だったら受けないでしょ、この仕事」

「じゃあなんで」

「……から」

「あ?」

ぼそりと呟いた声は小さすぎて届かない。聞き返すと無感情な瞳が返ってきた。

「逃げられるから。動物に」

「…………」

天は手元に視線を落とす。そこにいるハムスターは、心做しかさっきまでより縮こまっているような?

「ぶっ……ははははっ!」

堪えきれず噴き出した。ロケ中で、カメラに記録されているということを、半分くらい忘れていた。
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