惑星のダンス
アイの切れ長で冷たい瞳が笑い続ける天を映す。

「確かにっ……、おまえ、周囲三メートルに冷気振りまいてるみたいだもんなあ」

「そんな便利な能力あれば、夏場はエアコン要らずだよ」

「代わりに冬は凍死だぜ」

「生きてるってことは普通の人間ってことだ」

くっくっと喉の奥で笑っていると、ようやくカメラの存在を思い出した。

あまり笑わない、という自分のキャラを、すっかり失念していた。

「…………」

しかしやってしまったものは取り返せない。これもギャップということできっとなんとかなるはずだ。

天はハムスターをアイの頭の上に置いた。

「? ハムスター?」

「そそ」
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