惑星のダンス
「現在時刻が十時だから、目標十二時までに昼ごはん作ろうか」

「了解」

「おっす」

そして食材との戦いが始まった。

「ピーマンを縦半分にして……それは横。縦、縦」

「足立、茄子はどう切ればいい?」

「斜め切りに。幅1センチくらいかなあ」

「祐実、こう?」

「そう。で種を取る。ヘタごとごっそりね」

「……おお……ちょっと気持ちいい」

「なあ、アイドルさん。指要らないの? 猫の手」

「うげ、指は要る。なんだっけ、丸めるんだっけ?」

そんなこんなで具材を切るだけで二十分。「先が思いやられるね」と、足立は皮肉な笑みを浮かべていた。
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