惑星のダンス
なんやかやあって昼食である。

初心者二人は料理のセンスがないわけではなかったらしい。予定時刻より早く完成して、足立は満足そうだった。

食卓につくのは五人。寝起きなのかどうか、彗はあくびをしながら登場した。

「……ほんとにきょうだいだったのか……」

「一目で親族だとわかるほど似ているかと言われれば否なんだよね。気づかないのもさもありなん」と足立。

現にこれまで家族兄妹云々といった噂は聞かない。

炒め物はそれなりにおいしかった。野菜は不揃いだったが炒めてしまえばわからない。

「他には誰が知ってるんだ?」

「樹。あとマネージャーたち」

「え、それだけ?」

てっきり自分にだけ隠されているのだと思っていた。
< 37 / 151 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop