惑星のダンス
「お母さんは美しい人だから。一目見たら、誰でも見惚れてしまう」

「そうそう。……ああ、祐実ちゃんは例外だけど」

名前を出された足立は微笑むだけだ。海が言葉を続けた。

「今はいないからね……。まあ、珍しくはないだろ」

「……そうか」

天の両親は健在だ。なんと言ったらいいのかわからなくてキッチンに逃げた。

片親で、子どもは三人ともアイドル……。

どんな境遇の家なのだ。狼狽する思考でふと思った。

天野家の父親は、どんな人なんだろう。
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