惑星のダンス
勉強会に誘われたのは数日前のこと。

アイドル業にかまけてろくに勉強なぞしておらず、間近に迫った中間考査に本気で恐々としていたので、一も二もなく参加を決めた。

赤点を取って追試だの補講だのとなると、今後のスケジュールに影響するので死活問題なのである。

「──だからx=2となる。いい?」

「うん」

「でこっちの式に代入」

「なるほど」

「あとは計算するだけ」

例によって講師は足立だ。

「愛、勉強得意そうな見た目なのに」

ぼそっと呟くと、愛が冷たく見返し、足立がくすりと笑った。

「天よりマシだと思う」

「なんだと」
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