惑星のダンス
祐実は美味しいものが好きだよ、とか、こないだ食べたマカロンが、とかくだらない話をしていて、天はふと愛に問いかけた。

「なあ」

「なに」

「おまえは、大学とか……将来のこと考えてる?」

数回瞬きをして、彼女は視線を宙にやる。

「大学はまあ、行くんじゃないかな。海兄みたいにしっかりした理由はないけど」

「なるほど」

「でも、私は……夢があって」

「夢?」

それは存外、目の前の無表情な女子には不似合いな単語で、思わず訊き返した。

愛は逸らしていた視線を天としっかり合わせる。

凛として美しい、切れ長の眼。

「私はこの世界で名を残したい。誰をも魅了する、一番のアイドルになるのが……永遠の夢」
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