惑星のダンス
肩で息をしながらステージを降りた天に、海が小さく駆け寄った。

「なに、どしたの。なんかあった?」

「は? なにが」

意味がわからず問い返すと海の方が首を傾げた。

「天が笑うなんて珍しいでしょ?」

「え?」

ぽかんとすると、海も目を丸くして見返した。

「うそでしょ、自覚してなかったの?」

「俺、笑った? いつ?」

「曲終わるちょっと前だよ」

移動しながらそのときを反芻してみる。曲終わるちょっと前、というと。

……愛と目が合ったとき?
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