惑星のダンス
「ごめん、ジェットコースターはちょっと違った」

「……なにが違うって……?」

「次行こう」

と、連れて行かれたのは観覧車である。男二人で観覧車。……天は今日、色んなものを諦めた。

ジェットコースターとは打って変わってゆったりした速度で空へ昇るゴンドラの中で、天はようやく再起動を完了させた。

「説明してもらおうか。なんで遊園地でジェットコースターで観覧車なんだ!」

「ただの遊園地じゃない。水族館併設だ」

「んなことを訊いてんじゃねえんだよ!」

「天、そういえば高いところ苦手?」

「ジェットコースターと観覧車に乗せといて今さら訊くな! 苦手じゃない!」

「そう」

「話を畳もうとするなー!」

高いところは苦手じゃない、どころか割と好きだが、ジェットコースターはあの特有の浮遊感がどうにもだめなのだ。
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