【完】ファムファタールの憂鬱
Prolog
………。
薄暗い部屋の中。
ドアの入り口に置かれた大きな姿見の鏡には、ふわふわで毛の長い真っ白な子猫が映し出されてる。
その子猫はじぃっと食い入るように、自分自身を眺めてから、ふるふると首を横に振った。
まるで、全てを諦めたように………。
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