七宝 -なほ-
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蓮奈の携帯電話の着メロが鳴り、電話に出ると世羅だった。

『話があるから、外まで出て来れない?』

「別れ話なら聞かないよ」

いつもの癖で言うが、世羅からの返答はない。

「世羅…?」

不安になり、世羅の名前を呼ぶ。

『…ん?』

「今から行くから」

蓮奈は電話を切ると、

「お母さーん。
世羅とちょっと話して来る」

台所にいる夏波に声を掛けた。

世羅は壁に身体を預けていたが、蓮奈を見ると身体を起こした。

「お母さんからびっくりする話を聞いてさ」

世羅はさっきまでの話をしたが、蓮奈は驚きもしない。

それどころか、

「実はわたしもお母さんの子どもじゃないんだよね」

蓮奈までびっくり発言をする。
蓮奈の話はこうだった。
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