飛鳥くんはクールなんかじゃない
とっても怖い顔をして男の人の腕を捻り上げている飛鳥くんと掘田くん。
「この子たちの言う友達って、俺らのことだけど」
「どうする?あんたら、俺らと一緒に遊ぶ?」
彼らのこんなに低い声は、初めて聞いたかもしれない。
掘田くんはもちろんのこと、長い付き合いの飛鳥くんでさえ、こんな声を聞くのは初めて。
飛鳥くんと掘田くんに圧倒されたらしい男の人たちは、直後に逃げるように去っていった。
「あ、ありがとう2人とも……」
その光景に圧倒された私と凛ちゃんは、揃って2人に頭を下げた。
来てくれて助かった。2人が来なかったら、いま頃どうなってたことか。考えたくもない。