飛鳥くんはクールなんかじゃない



「あっ……、いや、別に?」

「嘘つけ。いつもならもっと喋るだろ」



飛鳥くんに言われることがそのとおりすぎて言い返せない。



飛鳥くんとの時間か楽しくて、いつもの私ならいろんな話をしているはず。


けど、無理だ。いままでどう2人の時間を過ごしてきたか全く思い出せない。



おまけについ数時間前まで凛ちゃんと飛鳥くんの話をしていたから、余計に意識しちゃって……。




「花帆。こっち来いよ」

「い、いい!私はここでいいの!」

「はぁ?」


飛鳥くんの言動にいちいちドキドキしてしまって、思わず大きな声を出してしまった。



意味がわからないとでも言いたげに首をかしげる飛鳥くん。


そりゃそうだよね。狭いベッドの端より、飛鳥くんのいるラグの上の方が広いし落ち着けるに決まってるんだから。



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