飛鳥くんはクールなんかじゃない
ずっと一緒に過ごしてきた。
ずっとずっと、想ってきた。
長い間、我慢できていたはずの感情。
……それなのに。
─────ギシッ。
ベッドが、さらに沈み込む。
花帆の瞳に、自分の顔が見えた。
理性なんて簡単に崩れる。全部全部、花帆のせいだからな。
泣きそうなくせに、俺にそんな顔するな。……勘違いしそうになる。
「スキ、ありすぎだから」
ついにこぼれ落ちた涙。それが伝った彼女の頬が、……赤く染まってるのが悪い。