飛鳥くんはクールなんかじゃない
「あー……もう、可愛すぎ」
「……んっ」
いつまでもなにもしようとしない私に痺れを切らしてか、私からするべきらしいそれを飛鳥くんからしてくれた。
「ちょっとずつ練習な」
「……〜っ」
声にならない声が出て、飛鳥くんが私の頬を撫でる。
こ、こんな飛鳥くん知らない!……こんな、甘すぎる飛鳥くんなんて。
「飛鳥くんのばか〜っ」
「は?お預け食らってたこっちの身にもなれっての」
「もう……!たった数日じゃないっ」
「バカ、年単位での話してんだよ」
ムキになって言い返してきた飛鳥くんの言葉に、「え」と動きを止めた。
飛鳥くんもハッとしたのか、私の上から離れてベッドに座りなおす。