飛鳥くんはクールなんかじゃない
「俺、かなり独占欲強いから。じゃないといままで散々花帆に約束させてない」
「え……っ?」
「覚悟して」
にやりと笑う飛鳥くんは、そのまま私の手首に唇を落とす。
ち、ちょっと待って……!
それってつまり、どういうこと?
飛鳥くんの言っていることを理解しようと、一生懸命頭を働かせる。
私、いつから飛鳥くんと約束するようになったっけ……!?
記憶を遡っても、飛鳥くんとの最初の約束は思い出せない。というか、多すぎていつが最初かわからない。
う〜……と頭を抱えていると、ふと、飛鳥くんの机の上にある写真たてが目に入った。
前に飛鳥くんの部屋に入ったときに、見れずじまいだったそれ。